終了しました。多数のご参加ありがとうございました。
第3回Oracle フォーラム
【日程】平成29年3月20日(月・祝)
【時間】12:15開場 12:30~16:10
赤ちゃん体操 上地玲子先生 12:30-13:00
講演1 里見恵子先生 13:10-14:40
研究報告 井手友美先生・上地玲子先生 14:50-15:10
企業出展のご紹介 井手友美先生 15:10-15:20
講演2 岩淵紀介氏 15:20-16:10
【定員】300名
【会場】九州大学病院 百年講堂 大ホール
〒812-8582 福岡市東区馬出3丁目1番1号
テーマ:未来をみつめて 今日を生きるこどもに笑顔ある毎日を
発達に課題をもつ子どもの子育てにおいては、医療と教育の両方の側面からのアプローチ、いわゆる療育が必要となります。しかしながら、それぞれの専門家が保有する知識や研究成果を医学と教育の場面で共有する機会はほとんどなく、その成果を主たる療育者である両親が知る機会は、さらに驚くほど少ないのが現状です。このフォーラムは教育の専門家、小児科医と循環器内科医という、それぞれ違った分野で活躍している専門家が企画しました。基本的な知識から最新の研究成果まで、親の目線にたった勉強会の企画です。
最近では染色体異常のお子様などの出生前診断や様々な倫理的な問題について議論されがちですが、本勉強会では、実際に今ダウン症やその他の発達上の障がいをもつ子どもたちを子育て中の家族に、何が必要で、何をするべきか、何が足りないのか、必要な情報と方向性を共有する機会をつくることを目的としています。
第1回目は、発起人がそれぞれの専門知識を活かした講演を行い、おかげさまで大変充実した会となりました。第2回目も、療育にすぐに役立つ情報発信の機会となり、大盛況でした。
第3回目は、インリアルアプローチ技法、さらに腸内細菌についても一緒に勉強できる機会になります。
アンコール企画:赤ちゃん体操ライブレッスン
山陽学園大学総合人間学部生活心理学科 上地 玲子 先生
前回大変好評だった『赤ちゃん体操』ライブレッスンを行います。
体験希望の方は、申し込みの際に コメント欄にその旨記載ください(前回体験された方も、初めての方も歓迎です)。
講演1 幼児期から学童期までのダウン症児への
言語・コミュニションを育てる-インリアル・アプローチによる-
⼤阪府⽴⼤学 地域保健学域教育福祉学類 准教授
里見 恵子 先生
インリアル・アプローチによる言語・コミュニケーション指導は、子どもとの遊びや会話の中で言語とコミュニケーション能力を育ていく方法です。指導の対象は、ことばの遅れ、ダウン症児、知的に高い自閉スペクトラム症の語用論の問題まで、それぞれの子どもの言語とコミュニケーションの問題に合わせて行います。
ダウン症の子どもでは、身振りや表情など非言語コミュニケーションがよく、コミュニケーションがとりやすい子どもたちと言われています。しかし、ことばの理解に比べてことばを話す能力に弱さがあり、ことばが増えない、発音が悪く聞き取りにくい、中にはことばを話せない、などのダウン症特有の発達の特徴があります。
また、日常的な会話に困らない子どもでも、ワーキングメモリの弱さから内容理解が十分できなかったり複数の会話に参加できなかったり、読み書きの学習が進まない子どももいます。
ダウン症の子どもに対し、インリアル・アプローチでは、人とコミュニケーションすることの楽しさを伝え、遊びや会話の中でことばを増やし文で伝えるように育てていきます。
今回の講演では、前言語期と呼ばれる段階から、学童期の友達同士の会話まで、また文字の指導のポイントや自閉症を伴う子どもへの指導を、指導のプロセスをビデオ画面で紹介します。
研究報告:Oracle フォーラム研究総括
⼝腔周囲筋訓練による⼦どもの発達への効果
⼭陽学園⼤学 総合⼈間学部 ⽣活⼼理学科 准教授 上地 玲⼦
⼝腔周囲筋訓練による認知機能改善効果の検証 (Oracle 研究報告)
九州⼤学医学研究院 循環器内科学 講師 井⼿ 友美
講演2 おなかの調子を整えるビフィズス菌とオリゴ糖について
『どうして⼦どもなのに便秘?』実は、腸の健康と体の発達は密接に関わっていることがわかってきました。 腸内フローラを整える善⽟菌の代表ビフィズス菌。ヨーグルトなどの⾷品でも利⽤されている、ビフィズス菌 BB536 とミルクオリゴ糖(ラクチュロース)による排便改善などおなかの調⼦を整える効果を紹介します。
森永乳業株式会社 研究本部素材応⽤研究所 機能素材開発部 主任研究員 岩淵 紀介 ⽒
展企業のご紹介:⾷べられる⻭磨き剤 オーラルリペアジェル
株式会社 菱化デンタル
最近、お口を閉じる力が弱いくなり、お口が「ぽかん」と空いた状態のお子様が増えております。お口を閉じる力が大事だといわれておりますが、実際のところ、お口を閉じる力を測定したものがありません。
そこで、対象となられた園児の測定情報をもとに、お口を閉じる力やその他の状態がどのように変化したのかを調べるために比較させていただきたいと思っております。
対象となられる方は、以下の方です。
A. さざなみ保育園(長崎県佐々町)(4歳児 9名、5歳児10名)
B. 池上長尾保育園(東京都大田区)(4歳児 24名、5歳児 25名)
調査内容は、年齢、口唇閉鎖力、身長、体重です。
なお、これらの情報は各個人をID化して園からデータをいただきますので、個人名などの情報が園から出ることはありません。
もし、この研究に同意できない方あるいはご質問がある方は、下記までお問い合わせください。
研究代表者:上地玲子(かみじれいこ)
山陽学園大学
reiko_kamiji@sguc.ac.jp
086-901-0677(fax兼)
Oracle (Oral Myofunctional Clinical Evidence) 研究では、本フォーラムの発起人が中心となり、障がい児や高齢者など、食事や会話、睡眠に問題をもつ方対象に、簡易な口腔周囲筋訓練法を提案し、新たなエビデンスの創出を行っています。
2016年に発達障害者支援法が改定されました。基本理念として、「個人としての尊厳に相応しい日常生活・社会生活を営むことができるように、発達障害の早期発見と発達支援を行い、支援が切れ目なく行われることに関する国及び地方公共団体の責務を明らかにする。発達障害者の自立及び社会参加のための生活全般にわたる支援をはかり、障害の有無によって分け隔てられること無く、相互に人格と個性を尊重(意志決定の支援に配慮)しながら共生する社会の実現に資する。」とされています。
Oracle研究では、年齢に関わらず、日常生活や社会生活に制限をうける方やその家族への情報提供を行います。
【主催】Oracle フォーラム実行委員会
本会は、日本医療研究開発機構委託認知症研究開発事業研究班(代表:井手友美)および文部科学省科学研究助成事業研究班(代表:上地玲子)の事業の一部です。